よし梅「怪談~激情の泪が修羅を生む」
人形町の老舗料亭・よし梅「怪談~激情の泪が修羅を生む」にお越しくださった皆さま、ありがとうございました。
よし梅さんでの公演は3回めなのですが、若女将の名プロデュースにより、毎回おかげさまで早くに完売し、キャンセル待ち。
有形文化財である素晴らしいお座敷と、あたたかいお客さまとのご縁を、本当に幸せに思っています。
今回は源氏物語から題材を得た『葵の上』を舞わせていただきました。
唄と三味線は、いつもお世話になっている、村澤丈児先生。
光源氏の愛人であった元東宮妃の六条御息所が、正妻の葵の上を生き霊となって責め苛み、儚くしてしまう内容です。
そして、前回もご一緒させていただいた、講談の神田山緑先生は『四谷怪談』を。
大人気の山緑先生、控え室で拝聴していても大迫力でした。
終演後はお客さまから嬉しいお言葉を頂戴し、ぜひ来年も、とのお声も。
また、よし梅さんの美味しい食事を堪能しながら、出演者や関係者の方々と実際に経験した怪談を披露しあったのも、楽しい時間でした。
ひとつ、こぼれ話を。
『葵の上』を舞わせていただくにあたり、六条御息所ゆかりの野宮神社へおまいりして、お祓いもお願いしたのですが、そのときお受けしたお守りが、公演当日には無くなっていました。
身代わりになっていただいたのか…、怪談の会ならではの現象でしょうか。
今年は11月に、もう一度『葵の上』を舞わせていただきます。
よし梅さんではお座敷で素の衣装、次回は能舞台でかづらをつけて本衣装にてつとめます。
ぜひこちらの『葵の上』も、ご覧いただけますようお願い申し上げます。