山村流講習会
7月最後の日曜日は、難波のホテルモントレーさんで毎年行われる、流儀の講習会でした。
師範、名取、一般のお稽古の方が一同に集まり、ご宗家から直接ご指導いただける、貴重な機会です。
今年は『明治松竹梅』の一部分を。
まずはご宗家の妹君である、光先生が通しで見本を舞ってくださいます。
それから、少しずつ振りうつし。
山村流らしい、格調高く品のよい振付です。
2時間以上ほぼ舞いっぱなし、古い師匠方の姿も拝見でき、本当に勉強になりました。
お稽古のあとは、フレンチのコースをいただきながらの懇親会です。
じゃんけん大会、新師範と新名取の発表、公演スケジュールの案内など、和気あいあいと楽しい時間が過ぎていきます。
そのなかで、今年はご宗家のお母さまの、糸先生の37回忌ということで、糸先生が舞われた『奴道成寺』の映像を流してくださいました。
私は途中から山村流に入門しましたので、大変残念ながらご存命の糸先生を存じ上げません。
それでも折に触れ、師匠からお話をお聞きし、またさまざまな場面で糸先生の面影を感じることが多くあります。
気持ちをぐっとつかまれる、素晴らしい魅力の『奴道成寺』を拝見して、改めて糸先生がいらっしゃらなくなったことの大きさを思いました。
山村流150年祭の様子も流され、幹部の師匠がまだ本名でいらしたり、四天王とよばれた高名な師匠方がいっぺんに舞っていらしたり。
20代の師匠の姿もあり、会場の「あのときこうでしたなぁ」「懐かしいなぁ」のお声を聞いていると、涙が出てきました。
『明治松竹梅』のお稽古、そして山村流の歴史、今年も本当に勉強になった講習会でした。
いつも貴重な機会をもうけてくださるご宗家、またお家の師匠方に心より感謝です。