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『望星 7月号』

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雑誌『望星 7月号』にて、歴史学者の高島幸次先生と対談させていただきました。

高島先生がホストをされている「大阪を生きる12人の物語」連載9回めです。

上方舞のこと、山村流のこと、以前やっていた着つけ教室のことなど、10ページにわたってたっぷりお話いたしました。

会場は「大阪くらしの今昔館」。理由あって超ハイスピードのマシンガントークでしたが、編集の吉田文さんが、とても上手にまとめてくださいました。

たくさんの方に読んでいただけたら嬉しいです。

「日高河清姫図」

7月15日(土)に「古道成寺」を舞いますので、村上華岳の名画「日高河清姫図」をぜひ観たいと思い、東京国立近代美術館「重要文化財の秘密」展に行ってきました。

国立近代美術館70周年記念だそうで、展示されている作品がすべて重要文化財という、ずいぶん贅沢な展覧会でした。
さすがの見応え。
上村松園や岸田劉生の作品はやっぱり圧倒的な存在感でしたし、高村光雲「老猿」はあまりの迫力に鳥肌がたちました。小出楢重「Nの家族」は初めて実物を拝見しましたが、印刷物で受けていた印象とはまったく違う、とても洒落た雰囲気で驚きました。

目当ての「日高河清姫図」は、蛇体になる前の清姫が描かれていて、儚げで悲しく、じっと観ていたら涙が出てきました。白くて小さい足が、ただただ哀れで。つらい恋を経験されたことのある方がこの絵をご覧になれば、カタルシスを感じるのではないかと思いました。「古道成寺」を舞わせていただくのは3回めですが、清姫のイメージがふっと固まった気がしました。

「日高河清姫図」は、清姫の可憐さを強調するような表装も素晴らしく、会期最終日にぎりぎりすべり込みで伺ったのですが、本当に観ることが出来て良かったです。
村上華岳は「描くことは祈りに通じる」が持論だったそうです。僭越ながら私自身も「舞は祈り」だと感じていますので、力をいただいたような、正しく導かれたような気持ちになりました。

令和2年あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

元旦は師匠にご挨拶に伺ってお屠蘇をいただき、それから師匠と同門の皆さまと移動して、ご宗家の稽古場へ。
ご宗家宅でもお屠蘇をいただき、すっかり皆でご機嫌さんに。

雛壇に飾られたお鏡さんや、餅花、お飾りなどで、お正月のご宗家宅はいつもに増して華やかです。
私達は流儀揃いの留袖で、写真大会。

それから姉弟子さんと、生玉さんへ初詣。
お札をお受けし、浄瑠璃神社にもおまいりして、いつもの年始の行事が滞りなく進みました。

毎年なら、2日は松竹座で歌舞伎、3、4日は大槻能楽堂で新春能、5日は文楽劇場で文楽と観劇が続き、10日の十日戎、11日の鏡開き、15日のとんど焼きが終わるまでお正月気分なのですが、今年は2日から東京に戻ってきました。
しばらく東京での新年会が続きます。

お会いする方々と「おめでとうございます」と言い交わし、街もなんとなくのんびりして、お正月って本当によい期間やなと思います。

令和元年ありがとうございました

あっという間に、大晦日になりました。

今年もご縁をいただいた皆さま、応援してくださった皆さま、まことにありがとうございました。

舞わせていただいたのは 
「高砂」「十二月」「鐘ヶ岬」「黒髪」「APUスペシャル」「梅川」「葵の上」「鉄輪」「ささの露」「飛燕曲」「珠取海女」「操のクドキ」「松づくし」「雪」
ほか。
「鉄輪」、「葵の上」3回、「珠取海女」と、本行物を計5回勉強させていただいた、忘れられない年になりました。

新しいことにチャレンジした年でもありました。

4月には、APU立命館アジア太平洋大学の出口治明学長がお声掛けくださり、ピアニストの末永匡さん、ジャズダンサーの柴田侑子さんと別府にてコラボ公演。
クラシック音楽に合わせてジャズダンスと共演という形式で、おかげさまで大変な好評をいただき、テレビや新聞でも取り上げられました。

また、11月には初のリサイタル「第1回 山村若靜紀 舞の會」を開催。
アーツカウンシル東京の助成をいただき、文化庁芸術祭の参加が認められ、人間国宝で文化功労者の大槻文藏先生や明星大学教授の村上湛先生のご出演を賜り、本当に本当に多くの方のお力をいただきました。
こちらも新聞やwebの記事に取り上げていただき、客席には邦楽の人間国宝の先生をはじめ、出版関係の方、評論家の先生、芸能の実演家の方などお越しくださり、おかげさまで満席にて終演いたしました。
この会ではたくさんの課題が残りましたので、今後いっそうの努力で、芸と会の向上を目指してまいります。

来年は、地道に精進を重ね、稽古を積み上げていきたいと存じます。
変わらずのご愛顧をなにとぞよろしくお願い申し上げます。

改めまして、ご縁のあった皆さま、まことにありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

「きものとからだ」鼎談

9月6日発売の着物雑誌『七緒vol.59』にて、大好きな三砂ちづる先生、山崎陽子さんと「きものとからだ」について鼎談させていただきました。

着物といえば、締めつけて苦しいもの、たくさんの道具を使って面倒なもの、というイメージを持たれることが多いのですが、私自身はゆるく、紐2本と伊達締め1本でシンプルに着ています。
補正や西洋下着も(もちろん和装ブラジャーも!)つけないので、着つけにかかる時間も10分程度です。

日本舞踊のお稽古をすると、紐や帯を締めすぎるとつらくて動けないし、かと言って締め足りないと着崩れるしで、自然と締め具合のポイントがわかります。
そして姿勢がよく、体幹が強くなるので、着物が身体に沿ってくるようになります。
また、あんまりきっちり着ると野暮、という感覚があるので、日本舞踊家は、ふんわり、ゆるっと着ている方が多いです。

『七緒vol.59』では、日本舞踊を続けていることで気づいた着物と身体に関するお話を、じっくりさせていただきました。
津田塾大学教授で、名著『きものは、からだにとてもいい』を著された三砂ちづる先生、編集者でバレエをお稽古されてる山崎陽子さんとも、共感する部分がとても多く、楽しい鼎談になりました。
ぜひご一読くださいませ。

お知らせ

2023.05.05

大阪・西区、東京・新宿区、オンラインの個人稽古は随時受付中。大阪・練心庵、神戸・凱風館、東京・目黒学園のグループ稽古は、恐れ入りますがお休みさせていただいております。

2020.04.01

オンライン稽古をはじめました。詳細はお問い合わせください。

2018.04.24

個人稽古が東京・神楽坂と大阪・九条、グループ稽古が東京・二子玉川と豊中・曽根にて開講中です。