東大阪市文化創造館こけら落とし公演

「山村若佐紀 上方舞 夏の会」の翌日は、東大阪に新しくできたホールのこけら落とし公演でした。
若佐紀師匠は東大阪日本舞踊協会の会長でいらっしゃるので、おひらきに「祝いの舞」でご出演です。
私たち門人一同は、揃いの紋付きを着て朝8:30に集合、師匠のお手伝い。

師匠は前日にまる一日舞台袖にいらして采配されていたお疲れも全く見せられず、いつも通りの元気で朗らかなお姿。
昨日お世話になった顔師さん、衣装さん、かづらさん、小道具さんがそのままいらしていて、昨日のお礼とご挨拶。
師匠は『ぐち』を舞われるそうで、芸妓の拵えが着々とすすみます。

開場すると、たいへん大勢のお客さま。
師匠の『ぐち』は、本当にしみじみと情感にあふれていて、涙が出ました。

終演後は、また楽屋で師匠のお手伝い。
入門して60年をこえる姉弟子さんを筆頭に、それぞれ適材適所、いつも「完璧やなぁ」と感心するチームワークです。
白塗り化粧を落とす係、使用済みのものをパッキングする係…、私は師匠の着物の着つけを担当しました。
みんな師匠が大好きで、師匠のお役に立ちたくて、あれやこれやと動きます。
師匠の舞台のあとは、姉妹弟子どうしが一致団結する、大切な時間でもあります。

スタッフの方や東大阪の役員の方などに挨拶し、師匠のお見送りをして、解散。
師匠や同門の皆さまや弟子たちとこってり過ごした、幸せな2日間でした。

「山村若佐紀 上方舞 夏の会」

国立文楽劇場小ホールにて、毎年恒例、師匠主催の「山村若佐紀 上方舞 夏の会」が行われました。

全37番。
私の門下からも、名取2名を含む6名が勉強させていただきました。

11時開演なのですが、9時に出演者と手伝いの名取は楽屋入り。
白塗りのお化粧をしていただくので、まず浴衣に着替え、石けんでしっかり洗顔します。
出演順にお化粧、そして裾引き衣装の着つけ。
最後にかづらを被せていただいて本番です。

『都鳥』『ぐち』『藤娘』『茶音頭』、それから、若静鐘『岸の柳』若静和『鐘ヶ岬』。
お目だるいところもあったかと思いますが、それぞれ一所懸命の稽古の成果を発表できたのではないでしょうか。
終演後は応援にお越しくださった皆さまと写真を撮ったり、お化粧を落としてくつろいだり、お弁当を食べたり。
本番前とうってかわり、皆ほっとした笑顔です。

そうこうしているうちに、私も出演時間が迫ります。
弟子たちの舞台の合間に拵えをしていただき、あわただしく出番を迎えました。

今回舞わせていただいたのは、地唄『ささの露』。
師匠の振付で、師匠の十八番でもあります。
ヤマタノオロチを退治できたのは酒の力ではないか、李白は酒のおかげでよい詩が書けたのではないかと、お酒を讃える曲です。
神仏を語って重厚にはじまり、大蛇退治の様子、芸妓の酔態、途中で男の振りもあり、最後は華やかな扇遣いで舞い納めになります。
私自身は恥ずかしながら、ほとんどお酒がのめないので、このような洒落た、粋な曲は本当に難しく感じました。
課題はたくさん残りますが、おかげさまで「柔らかくて新境地」「扇扱いがよい」「実際に酔ってるみたいだった」など、嬉しいお言葉もいただきました。

先輩方の舞台をいくつか拝見し、有志の門人と堺筋本町で軽く打ち上げ。
今年も同門の皆さまや弟子たちと、宝物のような時間を過ごすことができました。

東京からの遠征組をはじめ、ご来場くださった皆さま、お気にかけてくださった皆さま、ありがとうございました。
また、まる一日舞台袖で見守ってくださった師匠に、心から感謝申し上げます。

9月お稽古のお知らせ

【東京稽古場】
11日(水)、13日(金)、14日(土)、25日(水)、27日(金)、28日(土)
13:00~20:00

【大阪稽古場】
4日(水)、5日(木)、19日(木)、21日(土)
13:00~19:00

【東急セミナーBE二子玉川校】
12日(木)、26日(木)
19:30~20:30

【練心庵上方舞教室】
3日(日)
18:30~20:30

ご見学・体験レッスンは上記の日時で受け付けております。
お気軽にお問い合わせくださいませ。

「怪談の夕べ~舞とおはなし」

YFオフィスさま主催、玉造さんくすホールさまにて「怪談の夕べ~舞とおはなし」を開催させていただきました。

まず、地唄舞『黒髪』。
帰ってこない夫をずーっと待っている妻…も、現代の感覚ではホラーなのかもしれません。

そして、実話怪談ブームの第一人者である、中山市朗先生による怪談をたっぷりと。
今回は、私が貴船神社の丑の刻まいりを題材にした『鉄輪』を舞わせていただくので、中山先生には貴船神社や、呪いについてのお話をお願いしました。
身の毛のよだつ恐ろしい内容ですが、民俗学としての面白さもあり、はじめて怪談をお聞きになったお客さまからも大好評でした。

それから休憩をはさみ、地唄舞『鉄輪』。
捨てられた妻が、貴船神社におまいりして後妻を呪い殺し、次は夫を…というところで安倍晴明に力を封じられて退散する、という内容です。
そのものずばり、五寸釘を打ちつけたり、後妻の髪を自分の手にからませて打ち据えたりと、凄絶な振りがついていますが、前半の貴船の山中を歩いているシーンでは、抑えた哀しみ、静かな怒りが表現され、本当に名曲だなあと、私自身も舞わせていただける幸せを噛みしめる曲でもあります。
中山先生のお話のあとでしたので、より『鉄輪』の世界をわかりやすくご覧いただけたのではないかと思います。

あいにくの大雨でしたが、お客さまからは多くのあたたかいお言葉をいただき、また会場の玉造さんくすホールさまは親身にお世話してくださいました。
唄と三味線を担当してくださった野田友紀先生にも感謝です。
改めまして貴重な機会をつくってくださったYFオフィスさま、そして足元お悪いなかご来場くださった皆さま、まことにありがとうございました。

男性も舞体験

お稽古にお越しの方は、ほとんどが女性ですが、僅かですが男性の方もいらっしゃいます。
動機は、伝統芸能がお好きだったり、着物を着慣れたいとご希望だったり。

先日、体験レッスンにお越しの男性は、奥さまにすすめられてとのこと。
お稽古を初めてすぐ、大変な身体能力をお持ちだと気づきました。
見たまま、申し上げたまま、その場で次々とかたちになっていかれます。
 
「何かされてたでしょう」とお聞きすると、元自衛官でいらしたと。
農作業や土木作業に近い訓練があり、それで身体をつかう基本ができたのではないかとお話しいただきました。

実は私、武術や武器の話が大好き。
韓氏意拳の光岡英稔先生、古武術の甲野善紀先生のお稽古を受けていたこともあり、武術と舞踊には本当に共通点が多くあると実感しています。
お越しの男性も刀剣マニアとのことで、お稽古のあとは、ひとしきり武術談義で盛り上がりました。

上方舞体験のご感想は「並みの武術やトレーニングより、よほど体幹や身体技法の訓練になりますね」と。
日本舞踊は、もともと子供の心身を鍛える稽古事としての側面もありますので、身体への意識が高い方に知っていただけたのは、とても嬉しいことでした。

東京、大阪の稽古場で、男性も、もちろん女性も、体験レッスンを受付中です。
ぜひお気軽に、お問い合わせくださいませ。

出演情報

2019.07.31 2019.11.06 チケット販売中

第1回 山村若静紀 舞の会

mainokai
2019.07.27 2019.08.31 イベント終了

山村若佐紀 上方舞 夏の会

nastunokai2019001
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お知らせ

2018.04.24

個人稽古が東京・神楽坂と大阪・九条、グループ稽古が東京・二子玉川と豊中・曽根にて開講中です。

2013.11.06

自由が丘、芦屋でグループレッスン新規開設。

2013.10.01

大阪稽古場を移転しました。