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令和元年ありがとうございました
あっという間に、大晦日になりました。
今年もご縁をいただいた皆さま、応援してくださった皆さま、まことにありがとうございました。
舞わせていただいたのは
「高砂」「十二月」「鐘ヶ岬」「黒髪」「APUスペシャル」「梅川」「葵の上」「鉄輪」「ささの露」「飛燕曲」「珠取海女」「操のクドキ」「松づくし」「雪」
ほか。
「鉄輪」、「葵の上」3回、「珠取海女」と、本行物を計5回勉強させていただいた、忘れられない年になりました。
新しいことにチャレンジした年でもありました。
4月には、APU立命館アジア太平洋大学の出口治明学長がお声掛けくださり、ピアニストの末永匡さん、ジャズダンサーの柴田侑子さんと別府にてコラボ公演。
クラシック音楽に合わせてジャズダンスと共演という形式で、おかげさまで大変な好評をいただき、テレビや新聞でも取り上げられました。
また、11月には初のリサイタル「第1回 山村若靜紀 舞の會」を開催。
アーツカウンシル東京の助成をいただき、文化庁芸術祭の参加が認められ、人間国宝で文化功労者の大槻文藏先生や明星大学教授の村上湛先生のご出演を賜り、本当に本当に多くの方のお力をいただきました。
こちらも新聞やwebの記事に取り上げていただき、客席には邦楽の人間国宝の先生をはじめ、出版関係の方、評論家の先生、芸能の実演家の方などお越しくださり、おかげさまで満席にて終演いたしました。
この会ではたくさんの課題が残りましたので、今後いっそうの努力で、芸と会の向上を目指してまいります。
来年は、地道に精進を重ね、稽古を積み上げていきたいと存じます。
変わらずのご愛顧をなにとぞよろしくお願い申し上げます。
改めまして、ご縁のあった皆さま、まことにありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
「きものとからだ」鼎談
9月6日発売の着物雑誌『七緒vol.59』にて、大好きな三砂ちづる先生、山崎陽子さんと「きものとからだ」について鼎談させていただきました。
着物といえば、締めつけて苦しいもの、たくさんの道具を使って面倒なもの、というイメージを持たれることが多いのですが、私自身はゆるく、紐2本と伊達締め1本でシンプルに着ています。
補正や西洋下着も(もちろん和装ブラジャーも!)つけないので、着つけにかかる時間も10分程度です。
日本舞踊のお稽古をすると、紐や帯を締めすぎるとつらくて動けないし、かと言って締め足りないと着崩れるしで、自然と締め具合のポイントがわかります。
そして姿勢がよく、体幹が強くなるので、着物が身体に沿ってくるようになります。
また、あんまりきっちり着ると野暮、という感覚があるので、日本舞踊家は、ふんわり、ゆるっと着ている方が多いです。
『七緒vol.59』では、日本舞踊を続けていることで気づいた着物と身体に関するお話を、じっくりさせていただきました。
津田塾大学教授で、名著『きものは、からだにとてもいい』を著された三砂ちづる先生、編集者でバレエをお稽古されてる山崎陽子さんとも、共感する部分がとても多く、楽しい鼎談になりました。
ぜひご一読くださいませ。
東大阪市文化創造館こけら落とし公演
「山村若佐紀 上方舞 夏の会」の翌日は、東大阪に新しくできたホールのこけら落とし公演でした。
若佐紀師匠は東大阪日本舞踊協会の会長でいらっしゃるので、おひらきに「祝いの舞」でご出演です。
私たち門人一同は、揃いの紋付きを着て朝8:30に集合、師匠のお手伝い。
師匠は前日にまる一日舞台袖にいらして采配されていたお疲れも全く見せられず、いつも通りの元気で朗らかなお姿。
昨日お世話になった顔師さん、衣装さん、かづらさん、小道具さんがそのままいらしていて、昨日のお礼とご挨拶。
師匠は『ぐち』を舞われるそうで、芸妓の拵えが着々とすすみます。
開場すると、たいへん大勢のお客さま。
師匠の『ぐち』は、本当にしみじみと情感にあふれていて、涙が出ました。
終演後は、また楽屋で師匠のお手伝い。
入門して60年をこえる姉弟子さんを筆頭に、それぞれ適材適所、いつも「完璧やなぁ」と感心するチームワークです。
白塗り化粧を落とす係、使用済みのものをパッキングする係…、私は師匠の着物の着つけを担当しました。
みんな師匠が大好きで、師匠のお役に立ちたくて、あれやこれやと動きます。
師匠の舞台のあとは、姉妹弟子どうしが一致団結する、大切な時間でもあります。
スタッフの方や東大阪の役員の方などに挨拶し、師匠のお見送りをして、解散。
師匠や同門の皆さまや弟子たちとこってり過ごした、幸せな2日間でした。
天神祭
天神祭の日は、メインイベントのひとつである船渡御に、毎年参加しています。
乗せていただくのは、歴史学者の高島幸次先生ご主宰の「天満天神研究会」の船。
この船は、大学教授、編集者や新聞記者、作家など、書くことを専門にされている方が多く乗られます。
今年は特に作家の方が目立ち、定員60名のうち、なんと直木賞作家お3人、芥川賞作家おひとり、さらにこの日受賞の発表があった作家さんや、累計1100万部を超えた作家さんほか、綺羅星のような豪華さ。
ほとんどが顔見知りの方ばかりなので、フレンチの名店「ミチノ・ル・トゥールビヨン」の見事なお弁当をいただきながら、わいわいと楽しい時間が過ぎていきます。
花火に歓声をあげ、すれ違う船と手締めをかわし、皆さんの漫才のようなトークに爆笑し…。
お祭っていいなぁ、大阪って文化の層が深いなぁ、と改めて感じます。
また来年も、無事に船に乗せていただけますように。
また1年、しっかり精進しようと気合いも入るのでした。
ベビーブーム
昨年から今年にかけて、若静紀社中はベビーブーム。
お弟子さんに子供さんやお孫さんが、どんどん産まれています。
先日も長くお越しのお弟子さんから、無事出産との写真入りメールが届きました。
かわいい女の子、目元がご本人そっくり。
なんだか私にとっても、孫ができたような気持ちです。
上方舞のお稽古では、肩や顎の力みをとるようお伝えしていたのですが、陣痛のとき、それらがとても役に立ったそうです。
身体をゆるめるのが上手と、看護師さんにほめられたとのこと。
産休明けは、赤ちゃんとご一緒にお稽古に来られる予定です。
稽古場のアイドルになりそうです。